本のこと

本のこと

続・耐える力

『生きる力』帚木蓬生著  容易に答えの出ない事態に耐えうる能力、ネガティブ・ケイパビリティについて、前回(「耐える力」10月9日記事)書いた。では、どうすればその力は、身につくのか。出版年はこちらの方が4年ほど早いのだが […]

本のこと

耐える力

『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』帚木蓬生著  「登場人物が勝手に動き出すまで待ちます」  創作方法について、多くの作家がこう語っている。ずっと本当だろうか、多重人格ですかなどと思ってきた。村上春 […]

本のこと

女性解放

『60代ひとり暮らし 軽やかな毎日』ショコラ著  『60代ひとり暮らし 軽やかな毎日』(ショコラ著、宝島社、2022年)を読んだ。「人気シニアブロガー、ショコラさんの日常を拝見」と、60代女性のひとり暮らしの日々を紹介し […]

学校教育

においを見聞きする

『香君』

『香君』(上・下)上橋菜穂子著  待ってました!上橋菜穂子さんの7年ぶりの新作である。どの本も「次はどうなる、次は…」と夢中でストーリーを追っているうちにあっという間にラスト一歩手前。そして、お話が終わるのが残念で仕方な […]

学校教育

勉強する意味

『金の角持つ子どもたち』藤岡陽子著  「サッカーをやめて、塾に通いたい」。小学6年生への進級を前に、俊介は突然、両親に打ち明ける。最難関の国立中学を受験したいのだ、と。『金の角持つ子どもたち』(藤岡陽子著、集英社文庫、2 […]

本のこと

やはり手練れ

『定年ゴジラ』重松清著  重松清さんの小説が大好きで、ずっと読み続けている。古今東西もっとも好きな作家の1人なのだが、1冊だけ「自分には関係ない」と手に取らなかった本がある。『定年ゴジラ』(2001年、講談社文庫)だ。重 […]

学校教育

学校の特色

『スギナの島留学日記』渡邊杉菜 『未来を変えた島の学校 隠岐道前発ふるさと再興への挑戦』山中道雄、岩本悠、田中輝美著  ユニークな取り組みをしているいろんな学校を取材してきた。公立学校でここまで特色を出せるのか、と校長先 […]

本のこと

死のリハーサル

『終わった人』内館牧子著  「定年は死のリハーサルですからね」  かかりつけ医の先生が言った。そこまで大げさでは、と言い返そうとしたところで、虚を突かれた。  「社会との関係がそこで断たれるのですから」  はっとした。初 […]

本のこと

文豪のメンタルケア

『ミチクサ先生・上下』伊集院静著 『決定版 夏目漱石』江藤淳著 『夏目漱石を読む』吉本隆明著   どうも今まで思い描いていた夏目漱石像と違う。伊集院静さんの『ミチクサ先生(上下)』(講談社、2021年)のことだ。神経症と […]

学校教育

カエルの子は…

『国外逃亡塾』白川寧々著  記者の両親が生まれた1930年代半ば、英語は敵国語だった。両親とほぼ30歳差の記者が高校・大学に通った1980年代後半から90年代初め、「これからは英語が必須」と言われつつ、海外留学する生徒は […]