『ぼくが選ぶ ぼくのいる場所』(吉富多美著) 虐待など不適切な養育やヤングケアラーといった言葉は、子どもを取り巻く物語の頻出単語となりつつある。現実は、児童相談所への虐待の相談件数が年約22万件、ヤングケアラーは1学級 […]
学校教育
居場所
映画『あんのこと』(入江悠監督) 1本の新聞記事が発端だったという。短い記事がどんな映像になるのか見たかった。貧困、虐待、薬物中毒、売春…。負のループから抜け出せそうになった矢先、コロナ禍で力が尽きた若い女性。それが映 […]
常識のアップデート
『星を編む』(凪良ゆう著) 記者の住む横浜市には地区センターという、かつての公民館のような施設があり、小さな図書室を備えている。人気の新刊本がぽろっと書棚においてあったりする。凪良ゆうさんの『星を編む』(2023年11 […]
価値観を問い直す
『やりすぎ教育 商品化する子どもたち』(武田信子著) 取材をしていると、その業界の価値観に慣れ、同化し、どんどん近視眼的になっていく。木を見て森を見ていないことがある。教育も同じだ。それはそれで大切なのだが、視野を広げ […]
小学英語の効用
2011年の今頃、4月から小学5、6年生に外国語活動(英語)が必修化されるのを前に現場の準備状況や課題などを取材した。早期教育、英語教育の免許を持たない小学校教員の指導、小中連携…。さまざまな問題点を指摘されながらの導 […]
教育という呪縛
『母という呪縛 娘という牢獄』(齊藤彩著) 子として、または親として、多くの人が聞き、口にしてきた。子を思い、良かれと思って。「勉強しなさい」。それが行き過ぎると、「教育虐待」になる。虐待かどうかの線引きは無い。齊藤彩 […]
ユニバーサル教育
継続して取材している施策がある。その施策が新たな局面を迎えつつある。鎌倉市の不登校児童生徒支援策「ウルトラプログラム」だ。 ウルトラは、子どもたちそれぞれが得意なインプットやアウトプットの方法、関心領域、思考のスタイ […]
場の力
記者に霊感はない。が、これほど「場の力」を意識させられたことはない。 毎年この時期になると取材・執筆しているテーマがある。鎌倉市の不登校児童・生徒支援策「ULTLA(ウルトラ)プログラム」だ。子どもたちそれぞれが得意 […]
暑さは夏を奪った
「暑さは子どもたちから夏を奪いました」。こう残念がるのは、横浜市南部にある市立六浦小学校の尾上伸一校長だ。史上最も暑かった今夏。熱中症警戒アラートが頻繁に発令され、夏休み期間中の学校に設置されている「放課後キッズクラブ […]
学校に何を求めるか
『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎著) 映像よりも先に原作を読むことにしている。宮﨑駿監督の同名映画を見るために慌てて読んだ。吉野源三郎さんの『君たちはどう生きるか』(岩波文庫、1937年)だ。結果、映画はほとんど本 […]