日々のこと

高速道路の走り方

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 秋の晴天。コロナウイルス感染症対策の規制緩和で3年ぶりのフルマラソン。地元の横浜マラソンは初めて。完走した。手元の時計では4時間49分。3年前までは、つくばマラソンで4時間半切りが続いていたのでワーストタイム。でも、「ワーストだ」と落ち込むことはない。「もう50代後半だもの。こんなものかな」と思える。40歳代前半で一度サブ4(3時間台)を出したことがある。コロナの間、よく走り込んだし、もう一度くらいと欲をかいてみたのだが、今回で「もう難しいのだな」と実感した。


 それはさて置き、横浜マラソンの面白いところは首都高速道路を走るところだ。たまに車で通る道を、人間が足で走る。開会前のあいさつで黒岩祐治神奈川県知事が「最高のコース」と誇っていた(知事も出走し、道端で痛み止めのスプレーで冷やしているところを記者は抜かした。でも68歳でフルマラソンは見習いたい)。海と港の見える気持ちのいいコースではあるのだが…。


 横浜は坂の町。高速の緩やかな登りは体力を奪う。それも緩やかだから勾配に気づきにくい。登りは多くの人が歩いていた。高速道はカーブで曲がる方向を低くなるように設計してある。ちょうど、「何でこんなきついことを敢えてやってるんだっけ」などと思い始める時間帯。横からちょっと押されたら、たたらを踏みそうなくらいよれよれの足に、斜面の圧力はきつかった。同じような風景が続き、どこを走っているかも判然としない。高速道路に入れるのは関係者だけなので、沿道からの応援は限られる。今日のように快晴の日は日陰もない。高速道路は人が走るためではなく、車が走るための道路だと再確認した。


 走ったばかりの体の痛さから、ついつい難点ばかり、挙げてしまった。でも、この機会を作ってくれた関係者の皆さん、スタッフの皆さん、沿道で応援してくれた皆さんには心より感謝を伝えたい。「みなさんのお陰で、良い秋の1日を過ごせました。本当にありがとうございました」(了)

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