新しい部署に異動になり、間もなく1カ月。適応障害、気分変調症になった原因は取り除かれ新しい生活が始まった。原因がなくなり希望の部署に移ったのだから、すぐ治ると思っていた。だが、現実はそんなに簡単ではなかった。
書くべき原稿を抱えているときは、「書き上げられるだろうか」と不安が湧いてくる。書き終えると、達成感を味わう間もなく「次のネタを見付けられるだろうか」とまた不安が押し寄せる。その繰り返しだ。以前はなかったことだ。単に新しい職場に慣れていないだけなのか。ブランクと加齢に伴う能力の低下のせいか。それとも気分変調症の影響なのか。
先日、月に一度の掛かり付けの精神科医の診察を受けた。「精神科領域では寛解はあっても完治は少ない」のだという。一生付き合っていくのかと憂鬱になっていると、「環境で変化します。無理しない。ワークライフバランスを意識する。自分に『楽にしていいんだよ』と言ってあげてください。完治は少ないですがそうなることもあります」とアドバイスを受けた。
食欲は増し、よく眠れる日が増えている。確実に寛解に向かっている。焦らず、諦めず、ゆっくりと。自分を労わりながらスロースタートで行こう。(2024.1.27 No.113)