musibosi

本のこと

老いは難しい

『老いを読む 老いを書く』(酒井順子著)  目下の記者の最大の関心事は「定年」。転機に備えヒントを得ようと、やみくもに本を読み漁ってきたが、「老い」に関する名著をリスト化し、的確な解説もしてくれるガイド的な本が出版された […]

本のこと

身近なストレッチゾーン

『バリ山行』(松永K三蔵著)  「そこに山があるからだ」―。エベレストで命を落としたイギリスの登山家ジョージ・マロリーが山に登る理由を聞かれて答えた言葉だ。分かったような、けむに巻かれたような。いや、全く分からない。   […]

本のこと

学力と体験とAIと

『学力喪失―認知科学による回復への道筋』今井むつみ著  学術論文のようでけっして読みやすいとは言えないが、とても興味深い。乳幼児の頃は驚異的な「学ぶ力」で言語という巨大で抽象的な記号の体系を習得できるのに、なぜ学校では学 […]

本のこと

ネット活用法

『54歳おひとりさま。古い団地で見つけた私らしい暮らし』(きんの著)  前回、メンタルの整え方などについて書かれた本を紹介したが、同様のやり方をしっかり実践している人がいた。『54歳おひとりさま。古い団地で見つけた私らし […]

本のこと

TO DO、もう一つの効果

『19歳までに手に入れる7つの武器』(樺沢紫苑著)  最近見つけた精神科医のユーチューブ動画がとても元気になれるので1冊著書を読んでみた。樺沢紫苑さん著『19歳までに手に入れる7つの武器』(幻冬舎、2024年6月)である […]

本のこと

未知の世界を実況報告

『91歳、ヨタヘロ快走中』(樋口恵子著)  報道の大先輩でもある評論家、樋口恵子さんによる「老い」の実況報告が楽しみだ。『91歳、ヨタヘロ快走中』(2024年3月、婦人之友社)はシリーズ最新作。介護保険制度の創設に奔走し […]

本のこと

マルチな手練れ

『スモールワールズ』(一穂ミチ著)  これまで読んだ、パンデミックを題材にした小説のなかで最も面白かった。巧いのだ。直木賞を受賞した一穂ミチさんの『ツンデミック』(光文社、2023年11月)である。こんな力のある人がまだ […]

本のこと

ありがたい復刻版

『ぼくの航海日誌』(田村隆一著)  昨年12月、図書館の書架で偶然、田村隆一さんの『ぼくの航海日誌』(中央公論、1991年11月)という本を見つけた。田村さんは記者に詩の魅力を教えてくれた。以前、夢中になり著作を読み漁っ […]

本のこと

ブルーオーシャン?

『また団地のふたり』  前作同様、また、何も起きない。幼馴染の50代女性2人の緩い日常が描かれる。藤野千夜さん著『また団地のふたり』(2024年10月、U-NEXT)である。浅田次郎さんは最新のエッセイ集『アジフライの正 […]

本のこと

読んだそばから忘れる本

『池袋ウエストゲートパークⅩⅩ 男女最終戦争』(石田衣良著)  読んだそばから忘れていく。だからといってもう読むのを止めようとは思わない。読み始めると、途中で止めることができないほど夢中になってしまう。毎年秋に刊行される […]