『行きつ戻りつ死ぬまで思案中』(垣谷美雨著) 垣谷美雨さんのエッセイ『行きつ戻りつ死ぬまで思案中』(2023年4月、双葉社)を読んだ。垣谷さんは小説家だが氏の小説を読んだことはない。作家として成功しながら、記者と同じよ […]
本のこと
読者の想像力
『火車』(宮部みゆき著) 宮部みゆきさん著『火車』(新潮文庫)は1992年7月の作品。当時、記者は社会人2年目。1年間の内勤を経てちょうど現場に出た年だ。 休職中の刑事が、遠縁の男性の婚約者を捜すストーリー。婚約者は […]
子ども食堂の原動力
『池袋ウエストゲートパークⅤⅣⅤ 神の呪われた子』(石田衣良著) このブログで『池袋ウエストゲートパーク(IWGP)』について書いたのは、今年の1月だった。気がつくと、ブログを始めてから1年以上過ぎていた。IWGPファ […]
制約が生んだ友情物語
『まいまいつぶろ』(村木嵐著) 口のきけない徳川9代将軍家重と、仕える大岡忠光の主従を超えた友情物語である。村木嵐さん著『まいまいつぶろ』(幻冬舎、2023年5月)だ。どこまでが事実でどこからがフィクションか分からない […]
続・青春の書
『太郎の嫁の物語』(三浦暁子著) NHKでドラマ化された曽野綾子さんの小説『太郎物語』。主人公のモデルである太郎さんのその後について、妻の三浦暁子さんが書いた『太郎の嫁の物語』(ビジネス社、2023年7月)を読んだ。太 […]
ノンフィクション俳句
『世界一わかりやすい俳句の授業』(夏井いつき著) このところ俳句にはまっている。入門書を何冊か読んだ。面白い。作るのも、読み解くのも。一番役に立ったのは夏井いつきさん著『世界一わかりやすい俳句の授業』(PHP研究所、2 […]
生還者の教え
『フランクル心理学入門』(諸富祥彦著) メンタルの不調に陥ってから今まで、なぜここにたどり着かなかったのだろう。これまでも辛いときには何度も『夜と霧』を読んで自分を励ましてきたのに。きっとルポルタージュ、人生論として読 […]
五感に迫る
『敗者たちの季節』(あさのあつこ著) 本はほとんど図書館で借りている。予約した本は順番待ちだ。返却のついでに書棚を眺める。気になった1冊を手に取る。至福である。目についたのは、あさのあつこさん著『敗者たちの季節』(角川 […]
違和感と報道の行方
『ある行旅死亡人の物語』(武田惇志・伊藤亜衣著) 若い同業者が書いたルポルタージュ。『ある行旅死亡人の物語』(武田惇志・伊藤亜衣著、2022年11月、毎日新聞出版)を読んだ。新聞広告で何度も目にしていた本を手に取った。 […]
取材と観察
『カモナマイハウス』(重松清著) 定年間近、介護、横浜南部にある実家の空き家化、夢を追う長男の将来…。少しずつずれながら、テーマや設定が似ているのだ。記者のマイハウスと。重松清さん著『カモナマイハウス』(中央公論新社、 […]