『定年オヤジ改造計画』垣谷美雨著 帯には「長寿時代を生き抜くヒントが詰まった『定年小説』の傑作」とある。ユーモア小説だと思っていた。前回エッセイを紹介した垣谷美雨さんの小説『定年オヤジ改造計画』(2020年9月、祥伝社 […]
老いのこと
50代、体力の現在地
昨年に続き、横浜マラソンを走った。タイムは4時間56分。去年より7分遅い。目標の5時間は切ったものの、ギリギリである。もうこれから飛躍的にタイムが上がることはない。前回とほぼ同じタイムだったことで、50歳代後半の体力の […]
見たい?走馬灯
『はるか、ブレーメン』(重松清著) 3歳年上の重松清さん。ずっと読み続け、人生を学んできた。子育て世代の家族や学校を舞台にした物語が多い。最近は作者自身が年齢を重ねたせいか、人生の終わりを考える作品が増えてきた。『はる […]
母さん、僕のあの帽子…
『老いる意味 うつ、勇気、夢』(森村誠一著) 第2次世界大戦中に関東軍731部隊が満州で行ったとされる生物兵器研究や人体実験を告発した森村誠一さんの『悪魔の飽食』を読んだのは高校生の頃だったと思う。強い印象を受けた。こ […]
男性モデルの不在
『どっこい生きてる90歳 老~い、どん!2』(樋口恵子著) 樋口恵子さんの『老~い、どん!』の続編、『どっこい生きてる90歳』(婦人之友社、2022年4月)を読んだ。前著から2歳お年を召した89歳での執筆。2歳分の確実 […]
高齢者になるとは
『老~い、どん! 70~90代あなたにも「ヨタヘロ期」がやってくる』(樋口恵子著) 記者の、そして人生の大先輩である樋口恵子さんの『老~い、どん! 70~90代あなたにも「ヨタヘロ期」がやってくる』(婦人之友社 201 […]
サラリーマンの家族
『毎日が日曜日』(城山三郎著) 舞台はワークライフバランスなどお構いなしの昭和の総合商社。作品全体の古さは否めないが、左遷、定年という節目は現代も通底するテーマだ。「企業戦士」を主人公に据え、サラリーマンにとって幸福な […]
旅に出たい
『失踪願望。コロナふらふら格闘編』(椎名誠著) 旅に出たい。最近思う。ゴールデンウィークに家族と出掛けた小旅行が楽しかったからだ。しかしサラリーマン、そう簡単に休みを取れるわけではない。旅行文学を探した。ちょうど、TB […]
断酒体験記 半年編
その後の報告である。まだ続いている。今日で半年になる。断酒のことだ。「続いている」と力を込めて言うのはちょっと違う。飲みたいかと聞かれれば、飲んでみたい。でも、飲まなくても全く問題ない。お酒のことをほとんど意識しなくな […]
前世紀のクワイエット・クイッター
『部長の大晩年』(城山三郎著) 「毎日が日曜日」。本のタイトルが流行語にもなった城山三郎さんによる俳人、永田耕衣さん(1900~1997年)の評伝『部長の大晩年』(新潮文庫、2004年8月)を読んだ。永田さんのことは本 […]